これは、時給980円で覚悟もないまま、職場で新型コロナウィルスに対峙することになった、就職氷河期世代の新人介護職(非正規雇用)の話である。 「非正規雇用は自己責任」という言葉から抜け出すため、5年間の実務経験が必要なケアマネジャーの資格を取るのを最終目標として介護業界に転職した。 とたんに、世界的なターニングポイントになるだろうコロナ禍が発生し、ある日突然、覚悟も支給マスクも防護服もないまま、コロナ感染が疑われる利用者様の介護を行うことになる。 自己責任を抜け出したくて、新たな「介護職を選んだのは自己責任」ループにはまった個人が、異常事態に目をつぶれるよう正常性バイアスによって思考を修正していく過程を記録しておきたい。 (今回は私が介護職を選ぶまでの話となるため、コロナとの遭遇部分だけ読みたい方は次回の後編をどうぞ) 内部告発は告発側のリスクが高すぎる 後編の途中で「これは新たなクラスター