80.5%――。2012年新卒の大学生就職内定率は、00年以降3番目に低いものの、回復の兆しだ(厚労省調査より)。ましてや「学歴の最高峰」東大生ともなれば、推して知るべし。ほぼ全員が、官庁、有名企業に散らばると思いがち。ところが、どっこい。東大生という最高の武器を持ちながら、「内定ゼロ」という人も案外いる。晴れて4月から偏差値上位大学に入学する学生や、彼らを子に持ち「ウチの子は高学歴だから安心」と思い込んでいる親たちにとってみれば、冷水を浴びせられるような実態があるのだ。『内定とれない東大生』(扶桑社新書)の執筆陣のひとりで、自身も東大出身で、「就活中は長いこと内定がとれなかった」と言う扶桑社の金谷亜美氏に、「内定ゼロの東大生」の実像を聞いた。 金谷氏がリーダーを務めるプロジェクト「東大就職研究所」の調査によると、「12年卒の東大生192人に聞いたところ、3月時点でいまだに6人が内定ゼロ」