江戸時代創業の老舗すし店「小鯛雀鮨鮨萬(こだいすずめずしすしまん)」(大阪市)が節分用巻きずし「招福巻」の商標権を侵害されたとして、大手スーパー「イオン」(千葉市)を相手に名称の使用差し止めなどを求めた訴訟で、最高裁第3小法廷(近藤崇晴裁判長)は26日付で、すし店側の上告を退ける決定を出した。イオン側の勝訴とした2審判決が確定した。 1審の大阪地裁は、「十二単(ひとえ)の招福巻」の名称で商品を販売していたイオン側に使用差し止めを命じたが、2審の大阪高裁は「『招福巻』は05年以降、多くのスーパーで用いられ、普通名称になっていた」としてすし店側の請求を棄却する逆転判決を言い渡していた。【伊藤一郎】