鹿児島県知事選は8日投開票され、現職の伊藤祐一郎氏(64)が、反原発団体事務局長で新人の向原祥隆氏(55)=ともに無所属=を破り、3選を確実にした。 7月1日の関西電力大飯原発(福井県)3号機再稼働後、原発立地県では初の知事選で、九州電力川内原発(鹿児島県薩摩川内市)1、2号機再稼働の是非▽3号機増設への対応▽「脱原発」の時期−−などが最大の争点だった。 伊藤氏は再稼働に容認の立場だが、選挙中はエネルギー問題にあまり触れず、21世紀の鹿児島像やアジアの活力を取り込んだ産業振興などを訴える戦術を徹底。広く支持を集めた。 再稼働反対を主張した向原氏は「鹿児島から日本を変えよう。原発のない、絶対安全な鹿児島をつくろう」などと原発を中心に訴えたが及ばなかった。【山崎太郎、村尾哲】