同じ受精卵から生まれる一卵性双生児では、理論上、遺伝情報を担うDNA(デオキシリボ核酸)の配列が同じです。それなのに、体質が違ったり違う病気になったり見かけが少し違ったりするのはなぜでしょう。簡単に思い浮かぶ理由は、日々の暮らし方が同じではないからです。食べ物、運動量、睡眠時間などの違いによって、体で作られる物質の種類や量が違ってくるでしょう。そしてDNAに関して言えば、生を受けてから少しずつDNAの配列が変化するからです。例えば、紫外線を浴びすぎて癌になるように、健康に重要な遺伝子のDNAに傷がついて病気になることが知られています。 しかし、一卵性双生児の違いをもたらす原因はそれだけではありません。意外と知られていませんが、生物にとってはDNAの配列に加えて、DNAの折り畳まれ方も重要なのです。実は、DNAの鎖はまっすぐ伸びているのではなく、いろいろな折り畳まれ方をしています。この折り畳
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