地球に近づいていた直径45メートル、重さ推定13万トンの小惑星「2012DA14」が日本時間16日午前4時25分ごろ、地球に最接近し、静止衛星よりも近い上空2万7700キロを通り過ぎた。これほどの大きさとしては、観測史上最も近づいた小惑星となった。 15日にはロシア南部に隕石が落下し約1200人の負傷者が出たが、米航空宇宙局(NASA)によると、小惑星の接近による地球への影響はなく、国際宇宙ステーションや人工衛星などの被害もなかったとみられる。 小惑星は秒速8キロで地球の南極方向から近づきインド洋上で最接近、北極方向に抜けた。最接近時は、地表から地球2個を並べたのに相当する距離だった。NASAは、このサイズの小惑星が地球に落下すると、東京都の面積の半分程度に当たる約1200平方キロが吹き飛ぶと試算していた。