最近の噂 風の噂ではございますが…… なお、リンクする場合には各コメントの日付のあとにある「id」をクリックすると、そのコメントのユニーク id が url 欄に表示されるぞ。 2012/05 しばらく前に、カルロス・フエンテス他界。しばらく前に、フエンテスの小説やノンフィクションをまとめて読んで、もうフエンテスは一通り見切ったと思っていたが、それでもかの大作「テラ・ノストラ」は未だに期待だし、その才能と知性は刮目すべきものがあり、また一部の文のかっこよさと洗練ぶりはずばぬけたものがあった。正直いって、その洗練ぶりがかれの目指すラテンアメリカ土着的な泥臭さと相容れない面はあって、それが彼の弱点でもあったんじゃないかとも思う。ガルシア=マルケスは、発端となったおばあちゃんの昔話的な語り口があり、バルガス=ジョサは何でも力でねじふせるような野蛮さがあるし、カルペンティエールもそこらへん洗練しす
「まともな料金を貰ってれば、たった一語が分からないだけでも専門書を買って調べるけど、料金が安いと、分からない用語があったらそのまま片仮名にしとくしかなくなるよ」と、友人の翻訳者が嘆いていた。翻訳者は分からない言葉があれば徹底して調べる。片仮名で誤魔化すようなことはしない。これが翻訳者の職業倫理というものだ。そういう心意気を知らない顧客に不当に安い料金を提示されると、職業倫理もへったくれもあるかという気分になるというわけだ。 翻訳を職業にしているものにとって、意味が分からないまま片仮名にするのは、最悪の敗北だ。だから、片仮名の語を嫌う。ところが世の中、片仮名語大好き人間がやたら多い。翻訳者は孤軍奮闘の状態になっている。 2003年4月に国立国語研究所が分かりにくい外来語63語について言い換えを提案したとマスコミで報じられた。思わぬ援軍がきてくれたのだろうか。だが、フリーの翻訳者というのはお上
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