|生命学ホームページ|掲示板|プロフィール|著書|エッセイ・論文|リンク|kinokopress.com|English | 日本倫理学会編『日本倫理学会第50回大会報告集』 1999年10月 52-57頁 女性学からの問いかけを男性はどう受け止めるべきなのか 森岡正博 女性学が現代倫理学にとってきわめて大きな問いかけをしてきたことはもはや疑問の余地のないことだと思う。女性学からの問いかけは、「男性」=「人間」という等号を疑うことすらなかった、というよりも、そういう等号の存在にすら気づかなかった哲学・倫理学を根底から揺さぶる力をもっていたと言わざるを得ない。(もちろん、女性学からの問いかけの根本性にまったく鈍感であったり、分かったふりをして実は完全に誤解していたり、知りもしないのに感情的に批判したりする学者もいるが、そういう方々のことはとりあえず無視しておこう)。 私はここで、女性学と倫理