【ワシントン=勝田敏彦】産業制御システムを乗っ取るウイルス「スタクスネット」が、ウラン濃縮などに使われる遠心分離器を誤動作させるのに最適な設計になっていることがわかった。スタクスネットの感染は、イランに集中しており、同国内の核施設が標的との説が現実味を帯びることになる。 米セキュリティーソフト大手シマンテックの公式ブログで明らかにした。同社によると、スタクスネットは、非常に高い回転数モーターの回転数を制御するシステムを乗っ取って回転数を急に変動させ、誤動作させる設計になっていた。 この種の制御システムの用途は、核燃料や核兵器の製造のためのウラン濃縮装置などに限られる。また、スタクスネットは、フィンランドまたはイラン・テヘランに本社があるメーカー2社の製品だけに影響することもわかった。 スタクスネットの感染はイランなどに集中しており、プログラムにはイランへの警告とも受け取れる旧約聖書の