節電に成功しても、不快と感じる照明環境は失敗作:節電しながら快適かつ創造力を発揮できる照明環境(1) 節電のために天井照明を間引いたり、LED照明に入れ替えたりという策を打っているオフィスは多い。しかし単純な対策では、節電はできてもオフィスがあまり快適とはいえない空間になってしまうこともある。この連載では節電を達成しながら、快適で人間が創造力を発揮できる照明空間を作る方法を解説していく。 2011年の東日本大震災以来、節電はどの企業にとっても避けて通れない大きな課題となった。震災が発生した年は、節電対策を打とうにも時間に余裕がなく、心理的に緊迫していたせいか、あちこちのオフィスが照明器具の間引きという簡単に済む方法でとりあえずしのいだ。「もっとも手軽で効果が高そう」に見えたので、多くの企業が実施したようだ。 2012年に入ると蛍光灯をLED照明に入れ換えるなど手間と費用をかけて、より節電効