初の国産ジェット「三菱スペースジェット」の事業凍結、日本が得意だったはずの電池技術でテスラの後塵を拝するEV(電気自動車)関連業界、中国企業との技術格差が拡大するばかりのドローン(無人機)など、日本のモノ作りが次々とダメになっている。一連の凋落(ちょうらく)の背景には何があるのだろうか。 重要技術で日本連敗 三菱重工は10月30日、1兆円以上の費用を投じて開発を進めてきた、国産初の民間ジェット旅客機「三菱スペースジェット」の開発を事実上凍結する方針を明らかにした。三菱スペースジェットは開発が遅れに遅れ、6度も納入を延期してきたが、現時点においても納入できる見通しは立っていない。同社ははっきりと説明していないが、事実上の撤退と考えて良いだろう。 航空機の製造はかつては米欧企業の独壇場だったが、近年はブラジルや中国など新興国のシェアが高まっている。三菱がなかなか撤退に踏み切れなかったのは、同社