小学生の頃、行事がある度に作文を書いていた記憶があります。もちろん自発的ではなく、先生の言われるがままに。そうして書いた作文達。年度末には一冊の個人の文集として、表紙をつけて綴じていました。 ある年。一年間を総括する意味を込めた題名をつけましょう、という課題が出ました。しかし、まだ10歳程度の子どもには、一年を振り返ってそれを一つの言葉で表現するのはなかなか難しい事です。先生もそれを承知で、自分の好きな言葉でもいいよ、と言っていました。ない頭をしぼって考えた表題。清書した後には、先生が綺麗な色の紙にプリントして下さり、一冊の文集が出来上がりました。 私には2学年上の兄がいます。同じ小学校に通っており、兄も同じ時期に同じ課題をこなし、文集を完成させていました。 お兄ちゃんも文集を作ったんだね。題名は何にしたの?と私が訊ねると、兄は答えました。 オレ?オレはね、”伝説”。 ...。 こいつ..