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ブックマーク / homepage1.nifty.com (3)

  • 日本神話と色彩(三浦佑之)

    (注)某出版社の上記事典のために執筆したのだが、何年待っても出ないので、ここに掲載する。 地上世界(葦原中国)を統一した大国主という神は多くの異名を持ち、その一つを八千矛神というが、この神は、正スセリビメの嫉妬があまりに烈しいのに嫌気がさし、出雲から倭に逃げ出そうとする。その旅装束を整える歌謡に、まず「ぬばたまの黒き御衣」を身につけるが似合わないので投げ捨て、次に着た「そに鳥の青き御衣」も投げ捨て、最後に、山の畑に蒔いた「茜」を搗いて作った染汁で染めた衣を身につけたと歌われている。 の元から逃げようとする八千矛神が、黒→青→茜 と衣を着替え、もっとも目立つ茜色(赤)を選んで悦に入っているといった場面であるが、嫉妬深いから逃げようとする男神の心情(実は八千矛神はをちょっと脅しているだけだが)が、暗い色から明るい色への衣の色の交換によって効果的に表現されている。 1.日神話に現

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  • 恋歌 恋句 12.鈴木しづ子

    鈴木しづ子は伝説の人物である。「娼婦俳人」。そう人は彼女を呼ぶ。彼女はながらく生死不詳のままだった。なにぶん生年が判明したのも近年の出来事である。それにしてもなぜ彼女は「娼婦」となりはてたろう? 大正八年、東京神田に会社員の長女に生まれる。昭和十五年、専修製図学校卒業、工作機械工場に勤める。社内の俳句部に入り、句作を始める。この会を通して松村巨湫を知り師事、主宰誌「樹海」に属する。 春さむく掌もていたはる頬のこけ 青葉の日朝の点呼の列に入る 夫ならぬひとによりそふ青嵐 しづ子は仕事にも句作にも頑張った。やがて職場の仲間を愛するようになり将来を誓い合う。だが婚約者は召集され戦死。敗戦。二十一年、第一句集『春雷』を上梓。製図工としてけなげに働く姿と、率直に恋心をぶっつける清新な句作。これが好意を持って迎えられた。初版、再版あわせて五千部を売り切り、戦後のベストセラー第一号となる。しか

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