植物の光合成を担う葉緑体が、細胞増殖や核DNAの複製を制御していることを千葉大大学院園芸学研究科の田中寛教授らのグループが突き止めた。葉緑体などの細胞内小器官は従来、核に支配されて分裂などが制御されていると考えられていたが、その定説を覆す成果。植物や動物といった真核細胞生物の進化の仕組みを探る手掛かりになるという。米科学アカデミー紀要(電子版)に6日、掲載された。 真核細胞生物の細胞内にある葉緑体やミトコンドリアは、10億年以上前に細胞内に入り込んだバクテリアの名残とされる。バクテリア遺伝子の大半は核に奪われ、エネルギーの生産工場として核に支配されていると考えられていた。 田中教授らは原始的な藻類「シゾン」を使った実験で、葉緑体と核の関係を詳しく調べた。その結果、葉緑体のDNAが複製されない条件下では核DNAの複製も起こらず、葉緑体が核に対して積極的な役割を担っていることが判明。さらに
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