2009年マイベスト:ライトノベル 今年読んだ小説/ライトノベルの中から2009年マイベストを選出する。 17冊しか読んでない阿呆が口聞くなって話だが、統括はする。 中里十『いたいけな主人』 独立国・千葉国の国王と護衛官の恋。とにかく複雑で繊細で、読了後ひどく衝撃を受けたのだが、なぜ?なにに?という疑問は起こらず、ただ感情と印象だけが残る不思議な読後感。こんな作品が入り込む隙間があるのなら、ライトノベルという土壌はそれなりに芳醇だったり過酷だったりするんだろう。知らない/知ったことじゃないけど。 「君が僕を」も同様に鮮烈であったことよ。友人曰く「ミステリアス・パワー・ユリ」なにそれこわい。 うえお久光『紫色のクオリア』 最初は他愛ないストレンジストーリー、人間がロボットに見える少女と、その友人たる彼女の物語。ごく普通のワンアイディアストーリーに見えた。だが、それが高度に加速・強化・反復さ