「百合ブーム」に息づくエス至上主義 〜「百合姉妹」から「コミック百合姫」、そして『百合作品ファイル』に至るまで(3) 廃刊の翌年(2005年)、 「百合姉妹」は誌名を 「コミック百合姫」と改め、 版元も一迅社に移して復刊を遂げる。 ちなみに、創刊当初は 同社「月刊コミック・ゼロサム」の増刊という扱いであった。 しかし、 その「百合」に対するスタンスは確実に変化を遂げていた。 「百合姉妹」時代、 掲載作品の中で肉体描写を取り入れていたものと言えば、 せいぜいBL畑出身の作家・蔵王大志と影木栄貴のコンビによる、 「聖テレジア女学院」を舞台とした一連の作品くらいのものであったが、 (後に『春夏秋冬』というタイトルで単行本化) 「コミック百合姫」においては、 同じくBL畑出身のCHI-RANを初めとして 「エロ」の割合が比較的(あくまでも“比較”であるが)拡大した。 思えば「百合姉妹」の最終回とな