図1 円柱状の透明マントの断面。黄色は光の軌跡。それ以外の色の線は,透明マントを構成する五つの媒体の境界を示している。半径1の境界より外側がw1(屈折率n>0),赤色の線と青色の線,x軸で囲まれる領域がR1(屈折率n>0),青色の線と茶色の線で囲まれる領域がR2(屈折率n<0),茶色の線と緑色の線で囲まれる領域がR3(屈折率n>0),紫色の線と緑色の線,およびx軸で囲まれる領域がR4(屈折率n<0)である。図提供:富山県立大学の落合氏 富山県立大学などの研究者は,屈折率nが負の値になるようにした人工的な誘電体「左手系メタマテリアル」を利用して,電磁波が通過しても反射や位相遅延が全く発生しない「完全な透明マント」を理論的に構築したことを明らかにした。いわば設計図を作ったことになる。左手系メタマテリアルを用いると,反射が全くないレンズ,あるいは完全な焦点が得られるレンズなど,従来の材料では作製
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