山形市中心部から南に10キロほど。山沿いの国道を車で走っていると、カーブを曲がったところで突如として高層の建物が姿を現す。田畑の向こうでそそり立つ姿は、ひときわ目を引く。戸建てが並ぶ住宅地の片隅に、1棟のタワーマンションがあった。 1999年完成の「スカイタワー41」。41階建てで約390部屋。高さは133メートルにもなり、田園風景ののどかさに比べたら、どこか現実離れして見える。 「ノッポマンション計画の実現の信ぴょう性について」 立地するのは山形県上山市。建設当時は、地元市議会でも取り上げられた。「市民の話題しきり」だったという。市長は「人口増加や地域活性化につながり、マンションを開発するよう強く申し入れた」と強調していた。 開発した不動産会社が市に配った資料には「山形エリアのランド・マークになります」とのキャッチコピーが躍る。山形市に通勤する人たちの需要を見込んだようだ。 ただ、この会
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