◎庄司昌彦(国際大学GLOCOM 助教/研究員) 日本発の“地域SNS” “地域SNS”が話題である。SNSとは、インターネット上で友人関係を可視化しコミュニケーションを楽しむ会員制のコミュニティサイトである。国内では大手の「mixi」が1000万人、海外では米国の「Myspace」が1億人以上の会員を抱えるなど、この3年ほどで急速に成長している。 日本ではこのSNSを「地域」での交流や活性化に活用しようという動きがみられ、総務省もこれを後押ししている。政府がSNSの活用にここまで積極的に取り組んでいるのは国際的に見てもおそらく非常に珍しい。 本稿では、この「地域SNS」登場の経緯や歴史的位置付けを整理し、各地の事例に共通する特徴などを類型化して紹介する。 地域SNSのポジション 日本の電子政府構築は、1990年代からバックオフィスの電子化が進み、2000年頃からはフロントオフィスの電子化