ホップステップ : 北陸スポーツ : 北陸発 : YOMIURI ONLINE（読売新聞）廊下の一角で自転車をこぐ音。顔から滴る汗が、床に水たまりを作る。ローラー台の上で延々とペダルを回し続ける。 今月上旬の県新人大会では、スプリントと１０００メートルで優勝したが、トラック競技ではなく、長距離を走るプロロード選手を目指している。「まだまだ練習が足りない」と満足はしていない。 小学４年の時、能登半島を一周するサイクリングイベント「ツール・ド・のと」に出場する父に刺激を受けて自転車を始め、輪島までの百数十キロを完走した。「元々、走るのは遅いし、運動は得意じゃない」というが、自転車だけは楽しかった。「ツール・ド・のと」は３日間で４００キロ余りを走る過酷なイベントだが、最初に完走した時の爽快（そうかい）感が忘れられず、中学卒業まで毎年出場した。 競技として本格的に取り組むため、名門・金沢高校に入学。それからは毎日が「自転車漬け」の日々だ。 今年の高校総体では、トラックレースで９位と好成
