ハイチの被災者に心と技術を――。ハイチ大震災の被災地に千羽鶴を自動で折る機械を送ろうと東大阪市にある町工場で働く一人の男性が声をあげた。 東大阪市に工場を構える(株)漏油工業は、従業員6人のどこにでもある町工場だ。この工場ではパック寿司についている魚型しょう油入れの赤いキャップに滑り止めのみぞを掘るプロセスを請け負っており、その国内シェアは98%以上を占めている。 そんな一介の町工場で長年キャップ作りに携わってきた油日幹造さん(58)は、先月ハイチで起きた大地震の被災者に千羽鶴を送ろうという運動があることをインターネットで知った。 「被災者の方々に元気になってもらいたいという気持ちがひしひしと伝わった」と油日さんは話す。しかしそれと同時に「人の手で千羽も鶴を折るのは非効率で時間がもったいない」とも考えた。 油日さんは、翌日「長年機械の製作に関わってきた職人として、何とかお手伝いできないか」