10月28日、独フォルクスワーゲン(VW)は一時、株式時価総額で世界最大の会社になった。ヘッジファンドやその他のトレーダーがVW株の下落に賭けた売りポジションの損失を抑えようと、パニック状態で買いに回り、株価が異様に急騰したためだ。 ドイツ資本市場に対する厳しい批判を招くことになった株価暴騰は、一部ヘッジファンドを破綻に追い込み、投資銀行に巨額損失計上を強いるとの憶測を呼んだ。 VW株は27日に147%跳ね上がったのに続き、28日も82%急騰して945ユーロをつけ、時価総額が約2870億ユーロ(約3600億ドル)に達した。この日の取引途中の高値は1005ユーロで、28日の取引が始まる前の米エクソンモービルの時価総額を上回った。 大手ヘッジファンドのマネジャーは、「損失は巨額なものになる。これで大手ファンドが破綻することはないだろうが、恐らく規模が小さいファンドはいくつか破綻するだろう