富裕層や法人が節税目的で高級外車を購入することは、そこそこ知られている話。でも話には続きがあり、その車を転売した後もさらなる錬金術があったことがわかった。 10月下旬、読売新聞などが「フェラーリなど高級外車の売却益を巡り、約20の法人と個人が東京国税局や関東信越国税局などから相次いで所得隠しや申告漏れを指摘されていた」と報じた(10月22日付)。記事によると、「所得隠しは2017年までの数年間で計約8億円。申告漏れだけを指摘されたケースも含めると総額は25億円を超える」という。 一体、この脱税スキームはどのような手口で行われたのか。三宅伸税理士に聞いた。 ●1200万円の新車、2年後に1200万円で売れた場合には? ーー高級外車を購入・売却することは本当に、節税につながるのでしょうか 「事務用品など事業に必要なものを買った場合、購入価格はその年の経費になります。しかし、車など高額で長期にわ