はじめに OpenBlockS 600の最大の特長は堅牢性にあります。筐体のみで排熱するよう設計されており、ファンなどの可動部品は搭載していません。CPUをはじめすべての部品を1枚の基板に実装した単純な構造で、故障の要因を徹底的に排除しています。このように故障しにくいハードウェアこそ、ロードバランサに向いていると言えましょう。 本記事では、OpenBlockS 600とオープンソースソフトウェア(OSS)を利用した、堅牢で安価なロードバランサの構築をめざします。前編では、OpenBlockS 600へのDebianのインストールから、Webサーバとクライアントの準備までを説明をします。後編では、LVS(Linux VirtualServer)の設定と動作確認、性能測定をする予定です。 LVS LVSは、Linuxで動いているロードバランサとサーバの集まりです。サービスの受け手側からは、1台