どんな思いで横断歩道を渡っていたのかと思う。目が不自由なその男性は、ふだん、信号機から鳴る障害者向けの「音」を頼りに横断歩道を進む。去年12月も出勤で早朝の横断歩道を渡ろうとしていた。違っていたのは、信号機から音が鳴らなかったこと。実は音が鳴る信号機のほとんどが深夜早朝は、音が鳴らなくなっている。青信号かどうか、音で知ることのないまま横断歩道を渡っていた男性は、職場に着けなかった。車にはねられて亡くなった。 (ネットワーク報道部記者 後藤岳彦 玉木香代子)
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