見積もりを依頼されると,常に同じ見積技法を使って見積もりを作成するプロジェクト・マネージャ(PM)がいる。使い慣れた見積もり技法の方が手早く出来て時間もかからない。また,概算見積もりであれば,見積もりに必要な情報も少なく,おのずと見積技法も限られてくる。そのため,同じような見積もり技法に偏ることはあるかもしれない。 しかし,詳細見積もりとなるとそうとは言えない。特に基本設計フェーズ完了時に行う見積もりの場合,経験的な見積技法,計数的な見積技法,定量的な見積技法など,どの見積技法であってもそれなりの情報が手に入るはずである。従って,PMが詳細見積もりを行う場合には,プロジェクトの特性に応じた技法を使って行うべきである。 いつもWBS法だけを使っていたEさん 筆者の友人でもあるEさんは入社15年を超すベテランのPMである。若いころのプロジェクトで見積もり不足から大失敗をした経験がある。そこで見