日本のターニングポイント 実際、今回の「老後2000万円問題」に関して金融庁が投資による資産形成の検討に触れていることに対し、「素人には投資はできない」「投資を勧めるなんてとんでもない」といったコメントも見られました。こういったコメントをしている人は、勘違いをしていると思います。彼らが考えている「投資」は、おそらくマーケットの動向をウオッチし、タイミングを図って頻繁に売買を繰り返すようなものでしょう。 一方、金融庁が報告書で触れているのは「長期・積立・分散投資」で、実はこれこそ投資の「王道」です。長期・積立・分散投資は誰でも手軽にできる方法であるばかりでなく、金融庁が「リスクをコントロールして一定のリターンをもたらしやすい」「多くの人にとって好ましい資産形成のやり方」と説明しているように、たいへん有用なものです(積立投資の効用については、この連載の『株価暴落に怯えない「毎月1万円・積み立て