ロシアによるウクライナへの軍事侵攻開始から1年が過ぎた。欧米の経済制裁や、プーチン大統領による予備役招集などにより、一部のロシア人の間で「子供には外国人として生きてほしい」という動きが広がっている。ロシアの妊婦たちが出産の地を選んだのは、ロシアから1万4000キロ離れた南米・アルゼンチン。「ロシア人向け出産ツーリズム」が熱を帯びている状況を取材した。 【画像】ロシアから南米アルゼンチンに移住したセルゲイさん一家 息子には自由な選択をしてほしいと思った水色と白の縞模様のサッカー・アルゼンチン代表のユニフォームに身を包み、生まれたばかりの息子と街を散歩する、ロシア人のセルゲイ・クズミノクさんと妻のタチアナさん。2人は祖国・ロシアを離れ、2022年9月末にアルゼンチンに到着した。 以前から反政府系メディアでジャーナリストとして活動していたセルゲイさんは、ウクライナ侵攻前から政府を批判し、当局に拘