私は、東京に移り住んだ地の利を活かし、月に一度くらいは千代田区九段下にある国土地理院関東地方測量部というところへ通っている。そこでは、これまで発行されたほぼ全ての地形図を閲覧することが出来るし、気に入った物があったら一枚500円でコピーを購入することが出来る。 これから紹介する隧道は、そうした地道な活動の中で見付けた小さな廃隧道である。 左右の地図を見比べてみて欲しい。 ここは、三浦半島の付け根に位置する逗子市北西の小坪海岸で、地図の左上の市街地は鎌倉市の一部である。(半島内での位置図はこちら) この地名を聞いて、“出る”スポットの最古参としてマスコミにも度々登場し、余りに名前が売れてしまった「小坪トンネル」を思い出した人もいるだろう。 確かに、この小坪地区には“アノ”トンネルが存在する。 だが、今回の本題はそこにはない。 右の地図には、その一部を拡大したものを書き加えているが、今回表題の