平成18年3月に、に房総半島南部にある6町1村が合併して誕生した南房総市。 東本州では最も温和な一帯として知られ、冬でも菜の花が咲き、街路樹にシュロや椰子が使われている。 西は東京湾、東は太平洋に面する広大な面積を擁するが、その大部分は細かな起伏の丘陵地帯になっている。 そして、随所にトンネル・隧道が存在している。 『明治工業史 土木編』によれば、明治時代に新たに掘られた全国の隧道は358本(この数字は、県道以上と思われる)。 その20パーセントを越える76本が千葉県域にあったというから、当時間違いなく日本一の隧道保有県であった。 半島の地質が隧道を掘るのに好条件であったことはもちろん、江戸時代から“川廻し”というトンネルによる河川改良を民間レベルで多く経験してきたこと、また、古くから山間部にも人里が開けて里々を繋ぐ交通路が多く拓かれてきたことなどが理由にあると思う。 「山行が」でも、半島