留学や就労で日本に滞在したネパール人を対象にした上智大の田中雅子准教授(国際協力論)と福岡県立大の佐野麻由子准教授(国際社会学)の調査で、帰国者の半数以上が再訪を望んでいないことが分かった。日本語教育や定住外国人受け入れ体制の不十分さが背景にあるとみられ、田中准教授は「理想と現実との落差に失望する人が少なくない」と指摘する。 上智大・田中准教授らが聞き取り調査 調査は公益財団法人アジア女性交流・研究フォーラム(北九州市)の助成事業で、滞日者133人と帰国者121人を対象に2014年11月~15年9月、聞き取りで実施した。 帰国者に日本を選んだ理由を聞いたところ、(1)技能を身に付ける(24%)(2)お金を稼ぐ(18%)(3)家族による呼び寄せ(17%)-の順。帰国した理由は、(1)ネパールでビジネスを始めるため(26%)(2)配偶者や子どもの面倒を見るため(20%)(3)ビザを延長
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