ブックマーク / guardman.hatenablog.com (4)

  • はじめに - 警備員虎の巻

    「道路に立ってる警備員」について、みんなどんなイメージを持つんだろうか。 「定年過ぎの年寄りでも出来る仕事」 「道路で棒を振る簡単な仕事」 なんてイメージを持っているかもしれない。私は交通誘導警備に従事している警備員だが、オレの実感から言わせてもらうと、交通誘導警備の仕事ってのは 「簡単そうで難しい」 仕事だと思っている。もちろん中には「警備員の制服を着て立っていればいい」なんて思ってやってるような警備員がいるのも事実だ。 けれども、私はこの仕事をやればやるほど難しい仕事だと実感している。 単に棒だの旗だの振ってるように見えるかもしれないけれど、決してそうではない。振り方も振るタイミングも重要だし、当に上手に正しく振るのは難しいことだ。そして実際そのくらい「デキる」警備員が果たして何人いることだろうか。 このブログでは、「マジメに警備員をやっている人たち」の役に立つ、実践的なネタを提供で

    はじめに - 警備員虎の巻
  • 三秒ルール - 警備員虎の巻

    新しい警備員が私の班に入ってきたとき、まず最初に教えることのひとつに 「三秒ルール」 というのがある。これは、 「三秒間どこかを見たと思ったら、他のところを必ず見るようにしなさい」 というものだ。交通誘導警備では警備員は車道に立つことも多い。車ってのは常に速いスピードで動いているから、周りの状況を常に把握するようにしていないと自分の御身が危険だ。 また、こういうルールを常に意識しておくことで警備員の緊張感が保たれる。ボーッとしたり、一点に意識を集中してしまったりする場合にもこのルールはとても有効だ。すぐに意識を自分の周囲に向けることができる。 実は他にもメリットはいろいろとある。「パッと見てパッと判断する」瞬間的な判断力や、いろんな景色の情報を重ね合わせて判断する能力も養われる。警備員は考えて動いているようでは判断が遅い。パッと見て体が動くようにならなくてはいけない。考えている間にも車は走

    三秒ルール - 警備員虎の巻
  • 誘導灯と手旗 - 警備員虎の巻

    交通誘導警備につきものなのが誘導灯と手旗だ。路上に出ている警備員は、こういうものを使って車両に合図を送り誘導している。 ◎誘導灯 ◎手旗 道路工事の誘導では誘導灯をつかう場合の方が多いように思うが、最近は手旗でやることも増えているようだ。電気・電話・ガス工事あたりでは手旗を使っているし、他の工事でも手旗を見ることが多くなってきた。 手旗の利点はやはり二色でわかりやすいことだ。赤なら止まればいいし、白なら誘導に沿って進めばいい。 ただ、警備員の中には誘導灯を使う仕事ばかりしている人も多くて、旗になるとうまく振れないという人もたくさんいる。一なら振れても二で両手がふさがるとうまくいかなくなってしまうようだ。 * * * * 先日、仕事の途中に休憩で公園に行くと、近くの舗装工事の警備をしている女性警備員が休憩していた。ちょっとぽっちゃり型で愛嬌のある笑顔が印象的な女性だった。警備員というのは

    誘導灯と手旗 - 警備員虎の巻
  • 微差 - 警備員虎の巻

    同僚に千里さんという警備員がいる。私よりもかなり年上のおっちゃん警備員だが、頭がよくて判断がよく、アイデアもよく出る。経験から積み重ねた誘導技術も持っていて、私も現場で何度も助けてもらったことがある、仲間内から見てもとても優秀な警備員だ。 けれども、この千里さんの顧客や会社の評価というのは決して高くない。これはなぜなんだろうか? おそらく、警備員にとって大事なのは、誘導技術や正確な判断だけじゃないってことだ。 * * * * 千里さんは優秀な警備員だが、見てくれはあまりよくない。 薄めの白髪頭で背も低く、少し背気味にガニ股で歩く。私がいるここは東京だが、千里さんは早口の関西弁でしゃべくる。誘導灯や旗の振りも間違ってはいないがバタくさい。「手をまっすぐ上に上げる」とか「手を真横に伸ばす」というようなきれいさはない。 ひとつひとつを取ってみれば、警備員にとってさして重要なことではないかもしれ

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