富山湾の冬の味覚として知られる魚の「ウマヅラハギ」に、電子標識をつけて海に放流する初めての生態調査が行われました。 カワハギの仲間のウマヅラハギは、歯ごたえのある食感や濃厚なうまみのある肝が人気の魚で、県内の年間漁獲量は平均500トンを上回り、全国でも屈指の水揚げを誇っています。 県水産研究所は、全国的に減少傾向にあるウマヅラハギの生態を調べるため、電子標識を取り付けて海に放流する初めての調査を行いました。 縦横2センチほどの電子標識は、水温や水深を1時間ごとに記録するもので、体長約30センチの魚の頭に突き出た「角」と呼ばれる背びれに取り付けられています。 研究所の職員は、ウマヅラハギ20匹が入った水槽をトラックで港に運び、調査船に乗せ換えて沖合で放流したということです。 今後、漁業者に漁獲された場合は、電子標識を回収して水温などと漁獲量の間にどのような関係があるのか調べることにしています