旧帝大出です。 小学校の頃から頭はよかったから、やっかみは飽きるほど受けてきたし、頭のよさを謙遜する処世術も自然と身に付いてた。そういう技術は親戚の家でメシを食うときとか、飲み会の席なんかでは有効だと思う。 でも、社会に出て仕事するようになってから気づいたよ。そんな謙遜なんてクソの役にも立たない。学歴に意味なんかない。仕事はできるか、できないかの二択しかない。頭のよさを隠して目立たないようにする処世術なんて足枷以外の何物でもないんだよ。それに思い当たったときは愕然としたね。目立つのが嫌だったし、「頭がおよろしいことで」って言われるのが癪だったから、余計な口出しはしないように、しないように十何年も暮らしてきた。その行動は全くの無駄だった。俺はもっと傲慢に、頭のよさを安全に剥き出しにする訓練こそを積むべきだったんだ。 仕事を始めて三年目くらいから、俺の態度は目に見えて傲慢になったと思う。「どう