『ウソつきの構造』〜法と道徳のあいだ〜 中島義道 角川新書 2019年10月 アマゾンのリンク 哲学の領域に限っていえば、著者によって何度も繰り返し論じられているテーマが再び扱われているのであるが、今回の著書では人々の関心を集めた政治や社会の問題に即して論じられている。その点で、哲学にあまり馴染みのない一般向けの著書と言ってよいかもしれない。一般向けということでどれほど広く読まれるのかは私は知らないけれども、無責任な予想を立てると、著者のファンとともに、いやそれ以上にアンチも増えるのではないかと思われる。 本書の詳しい部分について知りたければもちろん本書を読めばよい。それでも分からなければ哲学塾カントに行って直接本人に尋ねるかすればよい。本書の概要についても、誰かが書いたまとめよりも、本書の目次が一番正確であるに違いなかろう。 まとめにかえて著書の目次1章 ウソに塗れた法治国家 善意のウソ
幸福はなぜ哲学の問題になるのか (homo viator) 青山拓央 固定リンク: http://amzn.asia/8a9F0b7 0 背景 先週すすめられて読み始めた『幸福はなぜ哲学の問題になるのか』。結構ぐいぐい読みすすむことができたので読書ノート的なものをここに残しておこうと思う。後に述べる「独自性のある国内研究を真っ当に評価する専門家集団内の文化」の形成のためならば、自身の無知や無理解を曝け出すのを買って出るほど私は蛮勇である。何しろそれは哲学に不可欠な勇気なのだから。 1 概略 本書全体のなかでは、2章及び6章が特に私の関心の中心に位置するものであったがしかし、以下では、長大になることを避け、私にとって印象的であった箇所のほんのいくつかを選んで引用し、言いたいことがあれば少しだけ言ってみようと思う。本書全体の基調ともいうべきものを理解するのは、私にとっては比較的容易であったと感
対談者プロフィール 村上靖彦(むらかみ・やすひこ) 1970年、東京都生まれ。東京大学大学院総合文化研究科博士後期課程満期退学。基礎精神病理学・精神分析学博士(パリ第七大学)。現在、大阪大学大学院人間科学研究科教授。専門は現象学的な質的研究。著書に『自閉症の現象学』(勁草書房、2008)、『治癒の現象学』(講談社選書メチエ、2011)、『傷と再生の現象学』(青土社、2011)、『摘便とお花見』(医学書院、2013)、『仙人と妄想デートする』(人文書院、2016)、『母親の孤独から回復する』(講談社選書メチエ、2017)、『在宅無限大』(医学書院、2018)、『子どもたちがつくる町』(世界思想社、2021)、『交わらないリズム』(青土社、2021)など多数。 宮地尚子(みやじ・なおこ) 一橋大学大学院社会学研究科地球社会研究専攻・教授。精神科医、医学博士。1986年京都府立医科大学医学部卒業
リリース、障害情報などのサービスのお知らせ
最新の人気エントリーの配信
処理を実行中です
j次のブックマーク
k前のブックマーク
lあとで読む
eコメント一覧を開く
oページを開く