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ブックマーク / www.vice.com (4)

  • シャーマンと過ごしたカザフスタンでの奇妙な冬

    スーフィズムはイスラム教の神秘主義一派で、ムスリム世界では少数派だ。スーフィーは信仰生活の秘密めいた様相に重きをおき、神との直接的で個人的な体験を追求する。 カザフスタンにイスラム教が到来したとき、スーフィズムは土着の遊牧民文化にあったアニミズムやシャーマンの伝統と結びついた。伝統的な治療師や占い師である〈バクシー〉は、スーフィズムに改宗したが生業は続けた。彼らはスーフィーの修道僧となり、極貧生活と苦行に耐え、禁欲を通じて他者に神への道を示した。 ビファティマ・デゥアレトワ(Bifatima Dualetova)は、カザフスタン最後のスーフィー修道僧のひとりとされる。わたしが初めて彼女に会ったのは、中央アジアを旅していた2010年9月だった。アルマトイに滞在していたとき、ウズベキスタンとの国境付近のウングルタスという小集落の外れに、女シャーマンが暮らしていると、泊めてくれた現地の人たちから

    シャーマンと過ごしたカザフスタンでの奇妙な冬
  • 築地で働くヒーロー!?築地を愛する男が語る〈築地フィッシュマーケットブルーズ〉

    「ターレーはね、3回事故らないと、一人前になれないんだよ(笑)」 あるときは、築地のターレー乗り。あるときは、自転車で街の雑踏を疾走する小粋なおっちゃん。あるときは、築地を想い歌うブルースマン。あるときは、今回取材に同行してもらった写真家、沼田学の写真集『築地魚河岸ブルース』の表紙を飾る男。 「築地を撮りはじめた最初期にMAKIさんの写真を撮れて、名前のなかった築地のシリーズが、『ああ、これでいけるかも』と思った」と沼田学。彼は、MAKIさんの楽曲のタイトルから、『築地魚河岸ブルース』という写真集のタイトルを名付けた、という。 築地で働くMAKIさんの1日は、およそ深夜0時からはじまる。その時間に起床して、自宅のある西麻布から自転車で出勤。1時半には、通称〈ターレー〉と呼ばれるターレートトラックに乗り、仕事を始める。その姿は、素人目からでもわかるほど、実にサマになっている。仲卸業者の店と店

    築地で働くヒーロー!?築地を愛する男が語る〈築地フィッシュマーケットブルーズ〉
  • 映画『にくのひと』監督・満若勇咲が追う現代の部落差別②

    いま満若さんが取材している「全国部落調査」復刻版出版事件について聞かせてください。事件を起こした鳥取ループ(示現社代表・宮部龍彦のハンドルネーム)は、どんな人ですか? 年齢は40近く、業はシステムエンジニアで、彼がつくったシステムは財務省でも使っているという噂で、SEとしては超優秀。出身地は鳥取県の部落との境界にあるようで、それため昔から同和教育や同和行政に馴染みがあり、かつ反感を抱いていたようです。とくに部落解放同盟に対して強い反感をもっています。 そもそも原の「全国部落調査」はどういう目的でつくられたんですか? 戦前、1936年に政府の外郭団体の中央融和事業協会がつくった調査報告書で、戦争に部落の人たちを徴集するために全国の部落を実態調査したものです。「全国部落調査」に記載されているのは、すべて当時の住所ですが、鳥取ループは当時の住所と現在の住所を付け合わせたものをウェブサイトで公

    映画『にくのひと』監督・満若勇咲が追う現代の部落差別②
  • 30年間、殺人現場を歩き続けた男 酔いどれ事件記者、小林俊之の真情告白

    小林俊之さん(62歳)は、事件一筋30余年のベテラン記者だ。写真週刊誌全盛期のフライデーでの活躍で知られている。小林さんは事件記者の仕事を「酒でも飲まなきゃやってられない」と言うが、ただの酒飲みにも見える。そんな疑念を抱きつつインタビューした。果たして、殺人事件という究極の修羅場を取材し続けた男の、心の深部まで近づくことができたかどうか……。 * 結婚して西武線沿線に住むようになって、駅前のスナックで雇われマスターをやっていました。店にはヤクザも来るんだけど、俺はまだ若かったからバカにされてさ、神経がまいっちゃった。それで水商売をやめて堅気になろうと、町場の印刷所に入りました。仕事が終わると毎晩飲みに行って、モツ焼屋で週刊女性自身の記者の松崎博和さんと知り合ったんです。田中角栄を陰で支え“越山会の女王”と呼ばれた佐藤昭の取材の他、たくさんスクープを出した人です。すぐに意気投合して、銀座のク

    30年間、殺人現場を歩き続けた男 酔いどれ事件記者、小林俊之の真情告白
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