JR北海道は9月10日、次世代の特急車両として開発を進めてきたキハ285系特急形気動車について、開発を中止すると発表した。川崎重工業兵庫工場で製作中の試作車は、検測車など別の用途で使うことを検討する。 JR北海道によると、同社は高速化による所要時間の短縮などを目指し、新型特急車両の開発に取り組んできた。しかし、車両トラブルなどが相次いでいることから、安全対策と北海道新幹線の開業準備に人や時間、資金などを優先的に投入する必要があると判断。新型特急車両は「(現状においては)コストとメンテナンスの両面から過大な仕様」などとして、開発を中止することにした。 当面は従来形式のなかで最新型車両となるキハ261系特急形気動車の製作を継続し、老朽化した特急形気動車の置換えに充てる。従来形式による車両形式の統一で予備車の共通化が図られ、全体の車両数を抑制できるほか、機器の共通化によるメンテナンス性の向上も図