岸田文雄首相は21日夜、首相官邸で記者会見し、新型コロナウイルス対策として政府が調達した「アベノマスク」を含む布マスクが大量に保管されている問題について、「ご希望の方に配布し、有効活用を図った上で年度内を目途に廃棄を行うよう指示をした」と述べた。 首相は「政府が布製マスクを全国民に配布するとしたことで、その後、マスクの製造流通が回復し、今ではマスクの不足に対する心配は完全に払拭(ふっしょく)されるなど、所期の目的は達成された」と説明。その上で「財政資金効率化の観点から」として、希望者に配布した上で廃棄をするように指示したという。 布マスクは昨年4月、店頭などでのマスク不足を受け、当時の安倍晋三首相が全世帯に配布すると表明。介護施設向けなどと合わせて計約2億9千万枚を調達したが、厚生労働省によると10月末時点で8130万枚が在庫として保管されている。会計検査院の調査で、保管費などが昨年度末時