国際刑事警察機構(インターポール)を通じて国際手配されながら中東のアラブ首長国連邦(UAE)の商都ドバイの地で生活を続けていた元参院議員のガーシーこと東谷義和容疑者(51)の事件は本人が急遽帰国し、逮捕されるという急展開を迎えた。突然の逮捕劇の裏で何が起こっていたのか。ガーシー氏やその周辺者を追った『悪党 潜入300日 ドバイ・ガーシー一味』(講談社+α新書)の著者で作家の伊藤喜之氏による現地からの緊急リポートをお届けする。 10数人のアラブ人風の男たち 3日午後8時40分すぎのことだった。ガーシー氏が友人の日本人男性2人と連れ立ってドバイ某所にある自宅レジデンスから食事のため外出しようとした時だ。 レジデンスの立体駐車場に止めていたガーシー氏所有のピックアップトラックに3人がそれぞれ乗り込むと、突然、10数人ほどの男たちが取り囲んだ。皆がTシャツと短パン姿とラフな格好。その風貌から見ると