国立国会図書館がデジタル化した約131万点にのぼる図書や雑誌などが、「デジタル化資料送信サービス」によって、7日から県立図書館(徳島市八万町向寺山)で無料で閲覧、複写できるようになる。 利用できるのは、絶版などで入手困難になった資料で、明治から1968年までの図書50万点や、2000年までの雑誌67万点、1991年から10年間の博士論文12万点など。県立図書館の貸し出しカードがあれば、カウンターで申し込み、専用の端末で閲覧できる。写真撮影は不可。複写は有料で、A4サイズのみ。白黒1枚10円、カラー1枚50円。 国会図書館がデジタル化した資料の閲覧はこれまで、インターネットで公開されているものを除き、同館と、関連施設の国際子ども図書館(東京都台東区)、関西館(京都府精華町)に限られていた。だが、2012年の著作権法改正により、入手困難な資料については、公共・大学の図書館へデジタル画像を送信で
愛媛県今治市と広島県尾道市を結ぶ瀬戸内しまなみ海道の自転車の通行料が無料になる見通しとなった。太田昭宏国土交通相が6日、要望に訪れた両県知事に対し、地元自治体が費用を一部負担する条件で無料化できるよう本州四国連絡高速道路(神戸市)に指示する意向を伝えた。 本四高速と愛媛県によると、しまなみ海道には自転車道を備えた橋が六つあり、料金は50~200円。年間収入は約2千万円で、減収になる分は地元自治体と国、本四高速で負担する。負担割合は今後協議する。 しまなみ海道は、海外からも走りに来るなどサイクリストに人気。無料にする時期は未定だが、両知事は3~10月に開く博覧会「瀬戸内しまのわ2014」に間に合うよう、夏休み前に実現したい意向だ。(波多野大介)
半世紀近く続いた名古屋唯一の常設寄席「大須演芸場」が3日、賃料滞納のため建物明け渡しの強制執行を受け、閉場した。「建物引き渡し記念」と掲げたこの日の公演では、訪れた裁判所の執行官に退去を求められる瞬間まで、落語家たちが高座に上がった。 ◇ 〈大須演芸場〉 1965年に常設寄席として開場。コント55号、下積み時代のビートたけしさん、明石家さんまさんらも出演した。「日本一客の入らない寄席」とも言われ、窮状を救おうと古今亭志ん朝さんらが舞台に立ったこともある。85年、賃料滞納で強制執行手続きに入ったが、明け渡しを回避。2007年以降、滞納を繰り返し、昨年4月に建物の所有者が明け渡しの強制執行を申し立て、今月末までに退去することで劇場と合意した。
人生の記念日に図書館に本を贈ろう――。個人からの寄付で図書館が新しい本を購入する取り組みを、県内の書店30店が加盟する県書店商業組合が始めた。厳しい財政状況に置かれた市町村の図書館と協力して、蔵書の充実に役立てるのが狙いだ。 「マイ・メモリアルブックキャンペーン」と名付けた取り組み。対象は県内の市町立図書館(分館などを含む)と日吉津村中央公民館図書室の30カ所。寄贈者は本を贈りたい図書館を選び、金額を決める。寄贈の申し出を受けて図書館が購入する本を決め、書店が納品して寄贈者から代金を受け取る流れだ。寄贈者には後日、図書館が購入した本が知らされる。 企画したのは、県書店商業組合の事務局を務める今井書店(米子市)の井沢尚之さん(60)。きっかけは5年前、県内の図書館長から「図書館の生命線である図書購入費が財政難で削られている」と相談を受けたことだった。学生時代に図書館学を学び、司書の資格を持つ
普通の刀の刃と峰が逆になった小刀が千葉県白井市内の旧家から発見された。日本刀の製法に合っていないとして刀剣登録はできなかったが、寄贈を受けた市教委は「刀としては類例がない資料だ」とみており、市の文化財に指定する考えだ。 この刀は昨年10月、江戸時代に名主を務めた川上家の蔵から見つかった。全長約28センチで刃渡り約22センチ。刀身はさび、刃文は見えないが、通常の峰の部分が刃に、刃の部分が峰になっているのが最大の特徴だ。鞘(さや)も先端が広がり、竜を彫った金属をかぶせるなど通常の日本刀とは違う造りだ。 印西署を通して県教委で審査を受けた結果、柄に差し込まれた茎(なかご)が短いなどの点から日本刀の製法から外れるとして、美術刀の登録はできなかった。 だが、同家は江戸幕府が設置した馬の放牧場の小金牧を管理する牧士(もくし)も務め、名字帯刀を許されたことから、市教委は今回の小刀も牧士に関する資料とみて
福岡市博物館が企画・制作した手のひらサイズの甲冑「掌(てのひら)☆甲冑(かっちゅう)」に人気が集まっている。昨年12月に館内のミュージアムショップで販売を始めたが1日半で完売。好評に応えて、15日から再販売する。 同博物館は今年度から、経年劣化が避けられない甲冑や兜(かぶと)など収蔵品の色やサイズを正確に記録するため、最新技術による三次元(3D)計測を始めた。「掌☆甲冑」はこの記録を元に3Dプリンターで作られている。 同博物館は約50点の甲冑類を所蔵しているが、資料保護のため、常設展示は2点までで、1カ月間しかできない。学芸員の本田浩二郎さん(41)はお目当ての甲冑を見られずがっかりして帰る来館者の姿をたびたび見て、なんとかしたいと思ってきた。「色々な角度からじっくり見られるフィギュアで、実物の魅力を少しでも感じてもらえれば」と話す。
【小林裕子、中野龍三】半世紀の間、幾度も存亡の危機を乗り越えてきた名古屋唯一の常打ち寄席「大須演芸場」(名古屋市中区)がまたも窮状に直面した。足立秀夫席亭(79)側の賃料滞納によって、民事執行法に基づき、建物の所有会社(名古屋市)に引き渡される強制執行手続きに入ったためだ。引き渡し期限は22日。所有会社の弁護士によると、来年1月末まで公演を継続し、同2月末に引き渡しを求める協議をしているという。 足立さんは15日、朝日新聞の取材に「1月の新春興行を最後にして営業を終える。入場者は1日10人ほどで売り上げは1万~2万円。芸人への出演料を優先し、家賃は払えなかった。小屋はやめても芸人を連れて営業に回りたい」と話している。 弁護士によると、建物の所有会社は2000年11月に所有権を取得。足立さんに月額30万円で貸与する契約を結んだ。07年ごろから賃料の支払いが滞り、足立さんを提訴。11年5月に、
BOOKほっかいどう【BOOKほっかいどう】高校図書館 生徒がつくる、司書がはぐくむ ■高校図書館 生徒がつくる、司書がはぐくむ 成田康子《著》 ■読書で見る目、考える力を 著者は、道立高校の学校図書館に約30年務めるベテラン司書。図書館での日々の活動などをつづった雑誌の連載コラムを、まとめた本だ。 「読書は、自分でものを見る目をつくり、考える力を育てていく」と語る著者は、生き生きとした図書館づくりのために様々なアイデアを実践してきた。 図書購入希望用紙をあえてカウンターに置かず生徒が司書に話しかける機会をつくったり、図書局員の生徒たちと一緒に書架のレイアウトを考えたり。さらには英語指導助手と語り合う催しや学校祭への出展企画、図書館報の発行……。 何となく図書館に来た生徒と言葉を交わし、日常生活のことを聞きながら本探しを手伝う。数日後、明るい表情の生徒が「他の本も読みたい」と本を返しに来
【藤井裕介】文化庁は20日、電子書籍の海賊版対策や適正な流通のために検討してきた「電子出版権」を、紙の本を対象にした現在の「出版権」の範囲を広げる形で組み込む方針を固めた。来年の通常国会に出版権を定める著作権法の改正案を提出する。成立すれば、今の著作権法ができて以来、44年ぶりに出版を巡る権利が見直されることになる。 著作権法は、出版社が作家ら著作権者と契約し「文書または図画」で作品を独占的に発行できる出版権を定めているが、電子書籍は含まれない。文化審議会の出版関連小委員会が、5月から、電子出版権の創設を検討してきた。 小委では、大手出版社などが「電子出版権を紙とは別の出版社が持つと、海賊版対策はできない」と紙と電子を一体とする、現在の出版権の範囲の拡大を求めた。「作品を作るのに出版社もコストをかける。『電子は別の出版社』となったら何のための苦労か」という考えもある。 一方、経団連などは、
(記事テキスト+イメージ) 1879年の朝日新聞創刊号から今日までの記事・広告を検索できるデータベースです。 週刊朝日、AERAも収録。知恵蔵や人物、歴史写真アーカイブ、アサヒグラフ、英文ニュースデータベースもご利用いただけます。 (記事テキスト+イメージ・学習コンテンツなど) 同時に最大50台の端末で利用でき、アクティブラーニングや教材、試験問題作成などに活用いただけます。 (記事テキスト+イメージ・人物情報など) 明治の朝日新聞創刊号から今日までの記事、広告が瞬時に検索できます。切抜イメージ、紙面イメージも見られるので当時の掲載イメージが分かります。人物データベース、歴史写真アーカイブ、アサヒグラフ、英文ニュースデータベース、現代用語事典「知恵蔵」も使えます。
【山本孝興】広島・宮島の世界遺産・厳島神社(広島県廿日市市宮島町)の大鳥居に、観光客が次々と硬貨を差し込み、神社が頭を悩ませている。大鳥居の老朽化が進む恐れがあるため神社は定期的に取り除いているが、再び次々と差し込まれるいたちごっこが続いている。 厳島神社は推古天皇即位元年(593年)の創建と伝えられる。現在の大鳥居は8代目で、1875年に建立。高さ16メートルで、樹齢500~600年のクスノキを使った主柱2本と、添え柱4本で支えている。硬貨は柱に自然にできた亀裂や隙間に差し込まれ、大半が1円玉や10円玉だ。中には外国の硬貨もある。 神社によると、観光客が独自に始めた習慣で、以前から大鳥居の下の海面に観光客がさい銭代わりに投げ込む習慣はあった。宮島の観光客は、神社ゆかりの平清盛がNHK大河ドラマで放映された影響などで、昨年初めて400万人を突破。神社や宮島観光協会によると、観光客が増え、さ
企画特集【とっとり100人100通り】県立図書館課長 小林隆志さん 相談窓口で来館者の相談にのる小林隆志・支援協力課長=県立図書館 ◆必要な情報 プロが提供 平日午後、鳥取市尚徳町の県立図書館。机に向かう学生、雑誌をめくる若い女性、厚い専門書を読みふけるサラリーマン――。「むっ!サラリーマン?」。「図書館は役に立つんですよ」。問わず語りに小林隆志・支援協力課長(49)が笑う。同館はビジネス支援を中心に、法情報検索マップ、闘病記文庫など全国の関係者の注目を集める話題の図書館だ。 同館が「ビジネス支援事業」を立ち上げた2004年から中心になって取り組む。相談カウンターで待っているだけでなく、商工会議所の創業塾、経済団体が開く起業セミナーに出かけ、役立つ資料を提供。時に政府系金融機関の融資担当を紹介したり、中小企業診断士による相談会を仲介したり、相談者の課題を解決するためのプロにもつなげる。 1
テレビやラジオで流れる楽曲の使用料をめぐり、著作権管理業界で9割超のシェアを占める日本音楽著作権協会(JASRAC)の徴収方式が、独占禁止法違反にあたるかが争われた訴訟の判決で、東京高裁(飯村敏明裁判長)は1日、他社の新規参入を妨げているとの判断を示した。そのうえで、独禁法違反にはあたらないとした公正取引委員会の「審決」を取り消した。 高裁は、独占禁止法違反にあたるかどうかの審判手続きをやり直すよう公取委に求めた。公取委は上告する方針。 この訴訟は、業界4位でエイベックス・グループの楽曲を管理する「イーライセンス」が審決の取り消しを求め、公取委を相手に起こした。JASRACも訴訟に参加。独禁法に基づき、高裁が一審となる。 JASRACは、テレビやラジオの放送局が支払う楽曲使用料について、使用した割合に応じて個別に徴収するのではなく、年間の放送事業収入の約1・5%を徴収する「包括契約」という
子どもたちに絵本やお話を楽しんでもらおう、と富山市立図書館(同市丸の内1丁目)で26日、わらべうたを歌い、本を読み聞かせる催し「おおきなおはなしポケット」が開かれた。今年で5回目。 双子の野ねずみが登場する人気絵本「ぐりとぐら」は今年が誕生50周年。それを記念して、折り紙でぐりとぐらを作ったり、ぐりとぐらの服を着たりするイベントもあった。 服は、ボランティアグループの「市立図書館よみきかせの会」が、約1カ月かけて赤と青の帽子と衣装をつくった。フリースのふわふわした手触りの生地に、耳やしっぽもついている。会場では、子どもたちが身に着け、愛らしい姿を見せていた。 服は、希望があれば貸し出すという。問い合わせは同会代表の松崎訓子(くにこ)さん(076・424・4898)へ。
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