厚生労働省が30日発表した3月の毎月勤労統計調査(速報)で、労働者1人(パートを含む)が受け取った現金給与総額は1年前より0・7%多い平均27万6740円だった。前年実績を上回るのは3カ月ぶり。ただ、物価上昇の影響を除いた実質賃金指数は1年前より1・3%減少し、9カ月連続のマイナスだった。 現金給与総額は、月々の基本給に、残業代と、ボーナスなどの手当を足し合わせたもの。3月は消費増税の駆け込み購入もあり、製造や運輸、小売りなど幅広い業種で残業時間が延びたことが総額を押し上げた。 残業代にあたる所定外給与は前年同月より4・8%多い2万123円、期末手当にあたる特別給与も14・8%増の1万5961円だった。