■近年,日本で大麻使用者の逮捕が急増しており,中には高校生まで書類送検されたケースも見受けられます.SNSを見ると,日本でも「医療用大麻を合法化すべきだ」と叫んでいるアカウント(典型例は逮捕前の高樹沙耶氏)をよく見かけますが,科学的根拠をすっ飛ばしてしまっているどころかデマまで流している始末です.大麻による有害性を過少評価・歪曲して「害が少ないからやっても大丈夫」という主張する方もおられるのですが,このような問題性否認(病的な心理的防衛機制)を多用するのは依存症患者の特徴でもあるので,なんだか危険だなと感じています. ■米国では約30もの州で大麻が合法化されていますが,これはあくまでも州法です.まず,米国連邦政府や米国FDAは大麻使用を認めておらず,米国全体での連邦法よりも州法(一般市民による投票)が優先されるため広まっているに過ぎません.要するに科学的に安全性や有効性等の十分な検討をしな