覚醒剤の原料となる化学物質「t-BOCメタンフェタミン」を所持したとして、近畿厚生局麻薬取締部は21日までに、覚せい剤取締法違反(製造予備)の疑いで、自営業、横谷勝己容疑者(59)=大阪市鶴見区=を逮捕した。また全国の麻薬取締部の捜査で初めてt-BOCメタンフェタミンを押収した。 同取締部によると、t-BOCメタンフェタミンは液体状で、化学変化を加えて覚醒剤を製造できる。 逮捕容疑は昨年12月16日、自身が経営する鶴見区の工場に止めてあった車内で、t-BOCメタンフェタミン約14・5キロを所持し、覚醒剤製造の予備行為をした疑い。この量で覚醒剤約7・8キロ(約4億9000万円相当)を作れるという。同取締部は認否を明らかにしていない。 t-BOCメタンフェタミンは昨年12月末まで国の規制薬物に指定されておらず、所持や輸入が禁じられていなかった。 昨年、外部から大阪府に情報提供があり、連絡を受け