泰平ヨンの航星日記 / スタニスワフ・レム/深見 弾/Lem Stanisław などの紹介コラム。 ポーランドのSF作家スタニスワフ・レムほど、理論的な意味でSFを極めた人はいないだろう。アメリカ発のハードSFが教条主義的なテンプレートに陥っていく中にあって、物語という形式で科学を語る意味を考え続け、『惑星ソラリス』『完全な真空』など、ある意味でSFの終着点と言ってもいい表現を導き出してしまった。模倣を一切寄せ付けない孤高の地位まで上り詰め、最後は「小説の形でできることはやり尽くした」と、小説