夏場の電力供給不足に対応するため、百貨店の業界団体、日本百貨店協会が加盟各社を輪番で休業させる方向で検討に入ったことが6日、分かった。企業ごとに平日の曜日を決めて休業する方式が有力。すでに首都圏に店舗のある百貨店各社は検討に入っており、今月下旬までに具体策をとりまとめたい考え。百貨店業界では、年間休業日数を定めた大規模小売店舗法が00年に廃止されて以降、定休日がなくなったが、今回の案が実現すれば、約10年ぶりの「定休日」復活となる。 輪番休業の方式は、例えば、ある百貨店が月曜日に首都圏など東京電力管内の系列店を原則的に休業し、別の百貨店が火曜日に同様の措置を取るというように曜日ごとに交互に休む案を軸に検討されている。百貨店業界は、従来の営業時間短縮などでは、政府が想定する「夏場のピーク時の25%以上の需要削減」は困難と見て、輪番休業の検討に入った。【井出晋平、谷多由】