「紙飛行機を飛ばす、あれ?今、馬鹿にしませんでしたか?」 「・・・、いえ」 いや、実際、馬鹿にしてしまった。というか、紙飛行機。一体どこがこのITプロジェクトに関係しているのだろうか、とドリーは思わざるを得なかった。馬鹿にする、というよりもソフトウェア開発のプロジェクトで『紙飛行機を作る』というのはどういう目標だろうか?なにか、ITに関係があるのだろうか? 「いや、無理もないです。紙飛行機なんって誰でも作れるもの。誰でも飛ばせるものと思うじゃないですか。10歳の子供が、いや幼稚園児だって紙飛行機ぐらい作って飛ばせるようなものです。飛ぶ原理はわからなくても、折り紙を折ってロケット型にしてぴゅーと飛ばすとか、イカ型の紙飛行機とか絵本にでも載っているじゃないですか。それを真似たら、誰でも作れる紙飛行機。そう、誰もが作れるのに、このプロジェクトで作るのに意味はあるのか?という疑問ですよね。当然です