小説は〈死〉をどう描くのか……そんな難問に対し、ディテールを丁寧に積み重ねることで、他に類をみない回答を示した『美しい距離』はどのように生まれたのか。作家インタビューを通じて、小説と社会との関係から、”文学という大きな仕事”に対する野望まで、ディープなお話を伺いました! 2016/08/30 私たちは、誰かの死と向き合う時、その人が生きた人生の意味をしばしば〈物語〉というフレームワークの中で解釈します。 つまりそれは、人生という限られた時間の中に「終わり」を措定するによって、そこに向かって一直線に発展していくプロットが生まれ、さらにその「終わり」から逆算されるように、残りの時間の「意味」が発生するということ。 しかし、山崎ナオコーラの新刊、『美しい距離』は、そのような「余命の物語」に対して“NO”を突きつける小説です。その代わりとして作者は、看病する人間、看病される人間それぞれの人間関係を
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