札幌ドームでプロ野球・日本ハムの試合を観戦中にファウルボールが当たり右目を失明した女性が、球団やドームなどに賠償を求めた裁判で、札幌地方裁判所は「注意喚起をしていたことを踏まえても安全性を欠いていた」として、球団などにおよそ4200万円の支払いを命じました。 裁判では安全対策が十分だったかどうかが争われ、球団側は「観客席の前に設置したフェンスの高さはほかの球場に比べて低くなく、観客には打球の行方に注意するよう呼びかけるなど対策を取っていた」と主張していました。 26日の判決で、札幌地方裁判所の長谷川恭弘裁判長は「観客に常に試合から目を離さないよう求めるのは現実的ではない」としたうえで、「フェンスの高さはファウルボールを遮れるものではなく、目を離したすきに打球が飛来する可能性も具体的に周知していなかった」と指摘しました。そして、「注意喚起をしていたことを踏まえても安全性を欠いていた」として、