若者の流行はめくるめく速さで変わっていくが、ときに、大人たちを驚かせることもある。アメリカで起こった有線イヤホン旋風がいい例だろう。 このとき「イットガール(イケてる女子)のアイテム」とされたのはApple社が販売している有線イヤホンEarPods。スマートフォンと無線でつなげられるAirPodsがスタンダードになっていたのに、古い有線型がZ世代を魅了したのだ。 急速に広まった、「AirPodsはダサい」という認識 はじまりは2019年。人気モデルのベラ・ハディッドがEarPodsをつけながら街を闊歩して話題を呼んだ。2021年には、ジョニー・デップの娘リリー・ローズ・デップなどが続々と採用していき、着用芸能人を紹介するInstagramアカウントが1万フォロワーを超えるほどのトレンドとなった。