細い棒の上で2匹のクモを戦わせる伝統行事「くも合戦」が、鹿児島県姶良市で行われました。 姶良市加治木町の会場では、鹿児島県内外の人たちが育てた体長およそ10センチのコガネグモ、350匹余りが合戦に臨みました。 合戦は、水平にした長さ60センチの細い木の棒の上で、端に1匹のクモを乗せたあと、行司がもう一方の端からクモを乗せて戦わせます。 相手の背中にかみついたり、糸をかけたりするほか、棒から落とせば勝ちとなります。クモは攻撃性が増すように、数日前から餌を与えられていないということで、勢いよく相手に飛びかかったり、逆に棒から落とされそうになると糸でぶら下がったりして、激しい攻防を見せていました。 「くも合戦」は、豊臣秀吉の朝鮮出兵の際、薩摩の武将・島津義弘が兵士の士気を高めるために始めたとされる国の無形民俗文化財で、訪れた人たちは伝統のある熱戦を楽しんでいました。 初めて合戦にクモを参加させた